タイマンで決闘罪はどんな罪?過去の判例と罰金と保険金はいくら

タイマンで書類送検というニュースが飛び込んできました!

その概要は、16歳、高校1年生の少年がもう一人の少年の付き合っている女子をバカにしたことが発端で、トラブルになったといいます。そして、SNSでタイマンしようと誘い、足立区の荒川の河川敷で決闘をしているところを通行人が見つけて通報。少年たちはその場では逃げたのですが、その後書類送検された、というものです。

その事件よりも、タイマンで決闘罪?と思った方は多いのでは?それでは決闘罪とはどういうものか、そして過去の判例と今回の事件では罰金刑にはなるのか?そして、決闘でけがをした場合の保険金はどうなるのかについてお話します。

決闘罪はどんな罪か?

決闘罪は実際に制定されたのは明治22年のことでした。これはそもそも旧武士階級の果し合いを禁じる為に作られたものなのです。なので、現代ではこの罪に問われることはほとんど起こらないようです。

決闘を挑んだ者・応じた者(1条) – 6ヶ月以上2年以下の有期懲役
決闘を行った者(2条) – 2年以上5年以下の有期懲役
決闘立会人・決闘の立会いを約束した者(4条1項) – 1ヶ月以上1年以下の有期懲役
事情を知って決闘場所を貸与・提供した者(4条2項) – 1ヶ月以上1年以下の有期懲役
決闘の結果、人を殺傷した場合は決闘の罪と刑法の殺人罪・傷害罪とを比較し、重い方で処罰される(3条)。

また、決闘に応じないという理由で人の名誉を傷つけた場合は、刑法の名誉毀損罪で処罰される(5条)

出典:Wikipediaより

決闘罪は全部で6条あります。決闘を実際にした者だけではなく、それに立ち会った者、場所を提供した者も同様に罪に問われてしまいます。

今回のように、決闘を申し込んで応じた時点で罪が成立してしまい、その刑罰は6カ月以上2年以下の懲役です。
そして、実際にそのあと決闘をした場合は2年以上5年以下の懲役と更に罰則が重くなってしまうのです。

また、もしその決闘を見ていた人がいる場合には、その見物人も1カ月以上1年以下の懲役で罰せられ、決闘の場所を提供した者も1カ月以上1年以下の懲役の罪となるのです。

提供を受けるのではなく、人の敷地で勝手に決闘をした場合は住居侵入罪で3年以下の懲役または10万円以下の罰金に問われる場合もあります。

プロレスやボクシングはどうなの?と思われる人もいると思います。これは、刑法35条で「正当な業務による行為は、罰しない」と定められていて、普通のスポーツの範囲で行われる場合には罰せられることはありません。

過去の判例

それでは、過去に決闘罪に問われた判例はあったのでしょうか?

 

何と過去に逮捕されたという事例はあり、最近でもありました。

●京都で暴力団組員の男性がある男性とトラブルになり、その男性の知人が仲裁に入りました。すると暴力団組員の男性は仲裁に入った男性に腹を立て、「ぶち殺したろか。一人で来い」と決闘を挑んで、男性は鼻の骨を折るけがを負いました。結局、決闘した当事者2人と元々トラブルを起こしていたもう一人、3人共決闘罪で逮捕されました。

 

●ある少年グループのリーダーを中傷する動画を別のグループの少年がインターネット上に公開し、それに腹を立てたリーダーの少年は決闘を挑みました。それぞれのグループから20人ずつ集まって公園で決闘して鉄パイプや金属バットまで使い、けが人が出たという事件です。この時はリーダーの少年が逮捕されました。

●対立していた不良中学生グループの決闘で、お互いにリーダー格3人ずつを選んでタイマンをはって、その他のメンバーは集団で喧嘩をしました。この時に26歳の男性が立会人としていました。この事件では中学生が全部で25人と立会人の男性が逮捕されました。

 

今までの判例を見ると、決闘罪での逮捕は暴力団関係者や不良グループの闘争の場合が多いようですね。

罰金

決闘の結果、負傷者が出てしまった場合は傷害罪に罰せられることになります。
傷害罪は15年以下の懲役または50万円以下の罰金となっているので、罰金が科せられる可能性は十分考えられるわけです。

 

保険金は出る?

商法680条1項第1号 被保険者カ自殺、決闘其他ノ犯罪又ハ死刑ノ執行ニ因リテ死亡シタルトキ

と定められています。

もし決闘で亡くなる人が出ても、保険金は受け取ることはできないということです。

今までの判例を見ると未成年が多いようですが、未成年の事件となると公になってしまいます。そして、更に決闘罪という聞きなれない罰則のため注目を浴びる可能性も高いわけです。

つい感情に任せて「決闘!」を挑むこと応じてしまうことは、実は思ったよりもリスクが高いことをよく考えないといけませんね。

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