アメリカ・ペンシルバニア州にあるビラノバ大学の天文学チームにより、ベテルギウスが今までの観測史上最も暗くなっているとの報告がされました。
これはどんな意味があるのでしょうか。
恒星が暗くなるということは死が近いということです。そのため、「ベテルギウスが最後の瞬間を迎えるのでは?」と話題になっているのです。
それでは、今回はベテルギウス超新星爆発とは何で、いつ起こるか?地球への影響はあるのか、お伝えしたいと思います。
ベテルギウスとは?
ベテルギウスとは、「オリオン座」の一等星で、オリオンの右側の腕の脇の部分で輝く変光星です。肉眼でも確認できるとても明るい星です。
赤色超巨星という種類の年を取った星で、とても大きく膨らんでいて太陽の約1000倍ほどの大きさがあります。
太陽からは642光年の距離にあり、質量は太陽の20倍と考えられています。
ベテルギウス超新星爆発いつ起こる
先ほどお伝えしたように、12月の初旬にベテルギウスが観測史上最も暗くなっているとの報告があり、つまりベテルギウスの死の前兆ということになります。
ベテルギウスのように重い星が死ぬと、超新星爆発という大規模爆発を起こします。
しかもベテルギウスは宇宙では地球に近い場所にある星なので、もし超新星爆発が起こった場合には真っ昼間でも地球から観測できるほどの光を放つと言われています。
ベテルギウスは誕生してから900万年経っているとされていて、通常はこのサイズの星が1000万年を超えて生き続けることはなく、今後20~30万年の間に超新星爆発を起こし死を迎えるとみられています。
ではいつその爆発が起こるかなのですが、明日かもしれないし、10万年後かもしれないというのが現在わかっている予測になります。
宇宙スケールでの予測はそれくらいのスケールになってしまうのです。
ベテルギウス大きさは?
ベテルギウスの大きさは直径が約13億kmです。
この図で太陽と地球と比べるといかにベテルギウスが巨大な星かがわかりますね。
地球への影響
ベテルギウスの超新星爆発が起こったら地球へはどのような影響があるのでしょうか?
この爆発では地球の生命には危険が及ぶことはないけれども、大量の紫外線が放射されて大気中のオゾン層を破壊する恐れがあるとの説がまずあります。
それだけではなくもっと恐ろしい説もあります。
ベテルギウスの爆発により、数千光年先まで届くほどの「ロング・ガンマ線バースト」が放出されますが、ベテルギウスの自転は地球から20度ずれているので直撃はないと予測されています。
しかし、爆発した時の衝撃で自転軸が変化した場合、オゾン層が破壊されて電子機器が壊滅的な被害を受け、人間をはじめとする生物の遺伝子が損傷してがんや染色体異常を多く発症させるだろうと言われているのです。
もしもこれが本当だったら恐ろしいことです。
ベテルギウスの超新星爆発、この歴史的瞬間に私たちは立ち会うことができるのでしょうか。
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