1974年に完成した北海道札幌市の繁華街ススキノの商業施設ススキノラフィラが、今年の5月17日に閉店しました。
築46年が経過しており、未耐震で老朽化も進んでいたため、新ビル建設のために解体されることになったのです。
その跡地に立つ新ビルはホテルを核としたシネコン・商業施設といった機能を持たせた複合ビルとなる予定で、完成は2023年頃になります。
ススキノラフィラは、地元の多くの住民たちに愛された場所でした。
今回は、札幌市のススキノラフィラ閉店後の跡地に立つ新ビルのこと、閉店の理由、歴史についてもお伝えします!
ススキノラフィラ閉店、跡地は何になる予定?
北海道札幌市にあるススキノラフィラは閉店となりましたが、跡地は何になるのでしょうか。
ススキノラフィラの閉店後、跡地には何になるのか、気になるところだと思います。
ススキノラフィラは46年の歴史に幕を下ろし、その跡地には17階建ての複合ビルが建設される予定です。
現段階では建て替え後の新ビルの内容については明らかになっていません。
ホテルを核にシネコン・商業施設の3つの機能を持たせた複合ビルとなる予定です。
17階建てで中・上層部にはホテル、中層部にはシネコン、低層部や地下に「イトーヨーカドー」などが再出店します。
他にオフィスなどの入居案も検討されており、跡地に新ビルが完成するのは2023年頃になりま
す。
ススキノラフィラ閉店の理由はなぜ?
北海道札幌市のススキノラフィラの閉店、理由は何なのでしょうか。
閉店の理由としては、建物が未耐震であり、老朽化が進んでいたことが挙げられます。
現在の新耐震基準を満たしておらず、建物も老朽化していましたから、建て替えを含んだ再開発が計画されています。
理由が理由ですから仕方がないのですが、やっぱり、長年あったものがなくなってしまうのは悲しいですね。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、予定されていた閉店セレモニーは取りやめとなってしまいました。
セレモニーはなかったのですが、17日の夜、閉店5分前に「お客様には感謝しきれません。ありがとう」とアナウンスがありました。
なんと、アナウンスの声の主は運営会社の遠山日露史(とおやま ひろし)社長でした!
シャッターには「ありがとう さっぽろ さようなら さっぽろ」の文字が現れました。
46年の歴史に幕を下ろすススキノラフィラ最後の日は、なんとも静かなものだったのです。
ススキノラフィラの公式ホームページから、札幌市への感謝のメッセージを見ることができます。
ぜひ、御覧ください。
ススキノラフィラの歴史について
46年、多くの人々に愛され続けたススキノラフィラ。
その歴史をたどっていくことにしましょう。
ススキノラフィラの歴史は1974年、「札幌松坂屋」として開店したことに始まります。
1972年の札幌オリンピックの後、密集していた小規模の店舗を再開発した「ススキノ十字街ビル」に入居します。
1974年というと昭和49年、セブンイレブン第一号店が東京都江東区豊洲に出店したのも同じ年です。
1979年、イトーヨーカ堂と業務提携し、「ヨークマツザカヤ」と改称します。
時は流れて1994年(平成6年)、「ロビンソン百貨店 札幌」と改称します。
2002年にはロビンソンゾーンがリニューアルされ、専門店街ラフィラがグランドオープンします。
2008年にはロビンソン百貨店の閉店が発表されました。
2009年にはロビンソン百貨店が閉店、現在の「ススキノラフィラ」と改称しました。
そして来たる2020年、「ススキノラフィラ」が閉店しました。
あなたは「ススキノラフィラ」という店名の「ラフィラ」という言葉の意味をご存知でしょうか。
「ラフィラ」という言葉は、フランス語の「FILER(フィラ)」という単語に女性冠詞の「LA」をつけた造語です。
女性的な優しさ、豊かさ、麗しさ、都会的、自由さ、豊かで素敵な毎日を過ごしてもらいたい、夢や心を紡ぎたいといった願いが込められています。
店内では文化教室(カルチャーセンター)も開催されていました。
「FILER」というフランス語には、「紡ぐ」という意味があります。
46年間、ススキノラフィラは多くの人々を笑顔にしてきました。
学生時代にススキノラフィラにお世話になった人もいれば、ススキノラフィラの始まりから終わりまでの全てを見てきた人もいるでしょう。
ススキノラフィラが「紡いで」きた歴史は、決して無駄ではありません。
この記事を見ている人には、ススキノラフィラに行ったことがあるひとも、そうでない人もいるでしょう。
ススキノラフィラに行ったことがある人は、そこでの思い出を忘れないでください。
ススキノラフィラに行ったことがない人は、せめて、ススキノラフィラという場所があったことを忘れないでください。
いつの時代でも、多くの人々から愛されたものの終わりを見るのは辛いし、悲しいですね。
ススキノラフィラがなくなったとしても、その紡いだ歴史は残り続けます。
ススキノラフィラに行ったことがある人は、そこでの思い出を大切にしていってください。
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