白髪が気になってつい気軽に抜いてしまうという人も多いと思います。
白髪を抜くメリットはあるのでしょうか。白髪を抜くメリットは、染めたりハサミで切ったりするより手軽にできるということに尽きるようです。
白髪が少ないうちは、数本抜けば、再び生えてくるまでは白髪のことを忘れられるというメリットがあります。切るより白髪が再び毛根から生えてくるまで日にちが掛かるので、白髪を気にしないで済む日数が長いということもあります。
抜くと白髪が増えると心配する人がいるようですが、抜いても増えません。また、白髪を抜いた後に生える毛は黒くはならず、また白髪が生えてきます。
もう少し詳しく白髪を抜くメリットと、抜くと増えるか、黒くなるかについてわかりやすくお伝えします。
この記事は毛髪診断士みゆきが執筆しました。
白髪を抜くとどうなる?
白髪を抜く時、無理な力が毛根へ掛かります。
それによって毛母細胞が傷ついてしまい、場合によっては、抜いた後に毛が生えてこないこともあります。
女性ならわかると思いますが、眉を抜き過ぎて生えなくなってしまうことがあります。それと同じ現象が起こる可能性があるのです。
また、毛穴や周りの皮膚にダメージを与えて、毛嚢炎(もうのうえん)と呼ばれるニキビができたり、頭皮が炎症を起こすこともあります。
やはり、白髪を抜くことはメリットよりデメリットの方が多く、深刻なようです。
白髪を抜くメリットはある?
白髪を抜くメリットは、すぐ白髪を無くせること…つまり手間が掛からないということです。
数秒で目の前からなくすことができ、染める手間もかかりません。
白髪が少ない人は、気になったら白髪を抜くことで対処している人も多いでしょう。
白髪が出始めて数本という場合や、比較的若い人の場合、白髪を染めるのはまだ抵抗があるという方もいると思います。
でもやはり気になる・・・その結果、手っ取り早く抜いてしまう、そういう方も少なくないのではないでしょうか。
また、白髪を抜かずに根元からハサミで切るという方法もあります。
ハサミで切るのと抜くのとでは、毛根へのダメージは白髪を抜く方が大きいです。
しかし、両方の場合を比べると、抜いた方が再び毛穴から白髪が生えてくるのには日にちが掛かります。それに比べて、ハサミで根元をカットした方が早く白髪が伸びてきます。
つまり、抜いた方が白髪が生えて目立ってくるまで日数がかかるというメリットがあります。
白髪を抜いたら増える?
(引用:医療法人社団風林会リゼクリニックプレスリリースよりhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000020081.html)
白髪を抜くと増えるというのは本当でしょうか?ズバリ、それは迷信です。
白髪を抜いても他の毛穴のメラニン細胞には影響がないため、そのせいで白髪が増えるということはありません。
1つの毛穴からは1本ではなく、2~3本の毛が生えてくるので、白髪を1本抜いてもそのあと同じ毛穴から白髪が数本生えるということになるため、増えたように感じるのかもしれません。
白髪を抜くと黒くなる?
髪の毛は、毛穴の中にある毛根でメラニン色素を吸収して黒い毛となります。
白髪になってしまう毛穴ではメラニン色素がすでに作られなくなってしまっているため、抜いた後に生える毛も白髪が生えてくるということになります。
残念ながら、一度白髪になった髪の毛が再び黒い毛になることは難しいとされています。
白髪が生えたらどう対処するのが正しい?
白髪が生えた場合の対処として
- 白髪を抜く
- 白髪を切る
- 白髪を染める
の3つの選択肢があります。
それぞれのメリットとデメリットを見てみましょう。
1.白髪が生えたら抜く
- メリット 手軽にできる
- デメリット 毛根の細胞や皮膚にダメージを与える
1の白髪を抜くのは、毛根や周りの皮膚を傷つけることになりかねないので、絶対にやめましょう。毛根が深刻なダメージを受けた場合、二度と髪の毛が生えてこない可能性もあります。
つまり、薄毛の原因ともなるので白髪を抜くのは止めた方がいいです。
2.白髪を根元から切る
- メリット 毛根にダメージがない
- デメリット 細かい作業なのでコツが必要
2の白髪を切るのは、毛根へのダメージもないため良さそうなのですが、白髪の根元の近くで切るのは案外難しいのです。一本の白髪だけを切るのは難しく、周りの黒い毛まで切ってしまうことも。
手軽なようで、実は面倒なのかもしれません。
3.白髪を染める
- メリット 白髪が多い場合一度に目立たなく出来る
- デメリット 地肌が弱い場合炎症が起こることがある
3の白髪を染めるのは、ある程度白髪の量が増えてしまったらおすすめの方法です。
美容院では似合うヘアカラーにすることができ、白髪の量にもよりますが、一度染めたら1ヵ月位は気にしなくても大丈夫です。
セルフで染める場合には通常のヘアカラーの他に白髪染めトリートメントも選択肢として選べます。
明るい色を好む場合は美容院やセルフのヘアカラー、髪と地肌をいたわりたいなら白髪染めトリートメントをおすすめします。
白髪染めトリートメントは、ジアミンなどを使わない頭皮と髪に優しいものが主流で、その種類も多くあります。毛穴を傷つけたりもしないので薄毛になる心配もありません。
興味のある方は髪と地肌に優しい白髪染めトリートメントの記事や、メンズ向け白髪染めトリートメントのおすすめランキング12選!短髪も!の記事も是非参考にしてください。
白髪を減らす方法とは
白髪は一つだけの原因から生えるのではなく、いくつかの原因が関係しあって生えると考えられています。
白髪を減らすためにできることは
- 生活習慣を改善する
- ストレスを解消する
- 髪に良い栄養を取る
- 頭皮環境を良くする
簡単そうで、全部を常に意識して実践するのは難しいことですね。
守らなければいけないと思うと、それもストレスになるので、楽しんで続けることが長続きするコツではないでしょうか。
生活習慣を改善する
睡眠時間をしっかり取って、お酒の飲み過ぎやタバコはひかえましょう。
新陳代謝を良くし、活性酸素を抑える生活が頭皮の細胞を活性化させ、血液循環を良くすることで髪と頭皮にしっかりと栄養が運ばれます。
不摂生をしているような生活では、毛母細胞の働きも活発に行われず、メラニン色素も充分に作ることができません。
健康的な生活が送れてこそ、髪と頭皮環境が改善されるのです。
ストレスを解消する
ストレスは、白髪の発生に大きな影響があるのは確かですが、ストレスだけが原因で白髪が生えるということはないと言われています。
とはいえ、ストレスの解消は、白髪を減らすためにとても重要な要因の一つとなります。
ストレスのたまる環境と思ったら、解消するための気分転換を取り入れるようにしましょう。
その方法はスポーツでも、友人との会話でも、ショッピングでも自分にピッタリなものを選んでいいのですが、生活習慣の乱れを引き起こすようなーお酒を飲み過ぎること、タバコを吸うこと、夜更かしをすることなどは避けるようにしましょう。
ストレス解消できても、不健康になっては全身の血行が悪くなったり、新陳代謝も正常に行われず、白髪の解消にはなりません。
髪に良い栄養を取る
髪に良い栄養素をバランスよく食事からとるようにしましょう。
白髪を改善する髪に必要な栄養素
- タンパク質
- ビタミン
- ミネラル
この3つは、メラニン色素と健康な髪を作るために必要不可欠とされています。
タンパク質
髪の毛は、90%以上がケラチンというたんぱく質の一種で作られています。
タンパク質が不足すると髪がぱさぱさになったり、切れ毛などを引き起こしてしまいます。魚や大豆や卵などのタンパク質を毎日摂取するようにしましょう。
ビタミン
ビタミンBはタンパク質の代謝に欠かせない栄養素で、健康な髪を作るのには必要な成分です。また、ビタミンCは髪の成長に重要なコラーゲンを作るのに必要な栄養素です。
ミネラル
ミネラルも髪の育成には欠かせない栄養素で、「アルギニン酸」と「亜鉛」は中でも最も必要な栄養素です。「アルギニン酸」は、血行を良くして髪の成長を促したり、毛母細胞の老化を防ぐ働きがあります。
「亜鉛」はシスチンをケラチンに合成する働きがあります。亜鉛不足になると、ケラチンの合成ができないため、新しい髪が生えてこなくなってしまいます。
頭皮環境を良くする
頭皮環境が悪かったら、良い美容液やシャンプーなどを使っても栄養素を取り入れることができません。また、血行が悪い場合も毛根の細胞へ酸素が充分に運ばれないため、細胞が正常に働かなくなってしまいます。
頭皮マッサージや、適度な運動などで頭皮の血行と新陳代謝を促しましょう。
白髪を無理に抜くメリットよりデメリットの方が大きいことがお判りいただけたと思います。
白髪を見つけたら、安易に抜いたりせず、ハサミで根元から切るか白髪染めで対処しましょう。
白髪を抜くメリットはその場だけのメリットでしかなく、長期的には髪が生えなくなってしまう可能性まであるんです。
頭皮の健康は、健やかな髪と白髪の改善には非常に重要な要素で、一朝一夕には変わるものではないからこそ日々の生活が影響するんですね。
髪と頭皮をいたわる行動を心掛けることが白髪を減らす近道となるようです。
コメント